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ホーム> イベント > 「徹底的にパクれ」「大手と組め」 心に響く言葉の連発に感銘 佐賀・武雄市、樋渡市長の 新春講演会を聞いて
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ちょっと前になりますが、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長を迎えて行われた福岡県中小企業家同友会の福岡地区新春講演会「スピードは最大の付加価値 地域を活性化に導いた武雄市の挑戦」におじゃま。大いに感銘を受けましたので、今回はこの講演会についてご報告します。 樋渡市長といえば、市のホームページをFacebookに移管したり、市立図書館の運営をTSUTAYAのカルチャー・コンビニエンス・クラブに託したりした大胆な政策で知られます。講演会ではまずその背景が明らかにされました。Facebookにしたのはページの更新が簡単だったというのがその理由だといいます。確かにホームページという形態では更新するためには専門知識をもった人でないと無理。年間の維持費もかかります。迅速な情報発信にはFacebookがもってこいだったようです。 市立図書館の改革については、樋渡市長自らが利用したいと思う空間にしたかったというのが大きな理由だったちか。なるほど、確かに多くの人の意見を聞いていると改革はなかなか進みません。まずは自分の好みで進め、「まずい」と思ったらそこで修正するというのが近道。これが樋渡流なのです。決断は素早く、とにかく実行に移す。修正しなければと思ったら、走りながらやる。そうなんだよなあと私は思わず膝を叩いてしまいました。 もっと感心したのは「徹底的にパクれ」という主張。いいと思ったらどんどん真似をする。これを市長は、今話題のTPPをもじって「TTP」といっていましたが、これにも納得。さらには改革を進めるにはカルチャー・コンビニエンス・クラブのような大手と組むのがベストといいます。 これらはもちろん武雄市をよくするための戦術。同市のような地方の小さな自治体が時代の流れの中で埋没しないためには、底力を上げるしかありません。それには題目にあるようにスピードが大事なのです。 また、講演中は心に響く言葉がどんどん発せられていきました。いわく、「批判があることは関心がある証拠。逆風ではなく順風にとらえる」「強い相手と組み、随意契約。なぜなら結婚相手を選ぶのと同じだから(結婚相手は二股・三股=相見積もり=かけて選ぶことはしない)」「異論があっても押し切る。これが意思決定の速さの秘密」「名刺を渡す5秒前で相手の印象が決まる」「業者という言葉は大嫌い。パートナーだ」「外部に発注しても主導権は絶対渡さない」「職員(人)はほめて伸ばす」「通販で売れなかった米、動画を出したら2週間で完売。物語をつくるとモノは売れる」「革命は辺境(フロンティア)からしか起きない」「小さな所から変えていく。それの積み重ね」「きのうの自分ときょうの自分を比較する。それが少しづつ自分を変えていくコツ」などなど。どれも会社経営の上で大いに取り入れたいヒントのてんこ盛りでした。 ただ、肝心なのは樋渡市長だからできたなどと思わないこと。改革しようという意志があれば、誰にでもできるのです。 樋渡市長の個性は強烈でしたが、ユーモアにあふれ、会場には笑いが絶えませんでした。
2014年3月9日 10:53 PM
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