今さら聞けない接待マナー
接待はビジネス上の潤滑油。しかし、ひとつ間違えると、相手に負担に思われたり、単なる飲み会になったりして逆効果になることも。おもてなしの機会が増えるこの季節、接待のマナーと心得をおさらいしておきませんか。
その① 目的にあわせて場所を決める
日頃の取り引きへの感謝や大きな商談をまとめてくれたことへのお礼、あるいはビジネスで迷惑をかけたことに対するおわびなど、接待の目的もいろいろです。
それにより、招く相手の役職や地位もさまざまに変わりますから、接待する場所は慎重に選びたいもの。担当者同士のレベルなら居酒屋やカラオケなどでかまいませんが、地位が高い人を招く場合はそれなりのランクの店を選ぶのが礼儀です。
また、初めて接待する相手をいきなりバーやクラブなどの酒の席に誘ったり、商談や謝罪などデリケートな用件の際にゴルフなどで接待したりするのは相手に違和感を与えるかもしれません。
その② 事前リサーチはしっかり
接待する場合は、相手と同格の地位にある役職の人が相手を招くというのがルールです。接待先への連絡や店の手配などは、その役職者の代理という役割で部下や若手社員が担当します。
担当になったら、相手の秘書や部下の方に接待をしたい旨を伝え、都合のよい日時や希望を聞いて店をセッティングしますが、その際、相手の好みなどをさりげなく聞いておきたいものです。
失敗しやすいのは、自分が好きなものは相手も好きだろうと思い込むこと。食べ物の好き嫌いはもちろん、お酒が苦手な人もいますし、年配の経営者などは健康管理のため食事制限をしている人もいます。
その③ 過度な接待は逆効果
担当者は事前に相手の趣味や特技などを調べ、さりげなく会話に盛り込むと「自分のことを理解してくれているな」と好印象を抱いてもらえます。こういった会話が苦手だからだといって、場を盛り上げようとお酒を強引にすすめるのは考えもの。相手を酔っぱらわせ、それにつられてつい自分も飲み過ぎて酔っぱらったということのないよう心がけたいものです。
また、二次会や三次会など、深夜におよぶ接待は相手に負担をかけます。さらに、過剰に豪華な食事でもてなしたり、高価すぎる手みやげを持たせるのは警戒心を抱かせてしまいますので、ほどほどにしましょう。
お金や時間をかけるだけがよい接待ではありません。相手が行きたいと思っている店で気持ちのこもった会話を交わし、和やかな時間が過ごせれば大成功です。ポイントは、相手に対する感謝の気持ちを念頭に置いてセッティングすること。それに尽きます。
忘れてならないのは、接待の翌日、朝一番にメールや電話で時間を割いてもらったことへのお礼をさらっと入れること。これだけで相手の印象が大きく変わります。
2014年3月27日 2:25 PM